烙印
2025.09.13 Sat 「
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2007.07.11 Wed 「
めも
」
携帯
そうか。あそこにたつのがこわいだけだったのか。
(本気になって負けるなんて、もう沢山だから)
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2007.07.07 Sat 「
HB
」
携帯
※パラレルヒバツナ注意
雲雀さん、と呼び掛けてからしまったと口を手で思わず塞ぐ。正確に彼の眉が3mm程跳ね上がったのがわかってしまい、冷や汗がつぅと背中を垂れていくのを感じる。
…また、やってしまった。半年やそこらじゃ、長年の癖は簡単には消えない。
「…綱吉?」
「は、はぃ…っ」
ついでに言うなら、こうして二人で食卓を囲むという現状は、自分達をよく知る人達から見れば、さぞかしシュールな光景だろう。だって、学生時代虐められたりパシリにされたりが多く一時期は名前を文字ってダメツナとまで呼ばれた綱吉と、最強の不良の頂点であると同時に大手企業の跡取り息子である恭弥だ。天と地程の差がある二人は、どちらかと言えば交わるようには思えないし、あるとしても、こんなにのほほんとした状態で食事を共にするなんて、誰が想像出来るだろうか。
いや、ほのぼのとはいえ、自分の些細なミスのせいで、今綱吉の体感温度は先程自分で作った温かなスープに口をつけた時より確実に三度は下がっているが。
「なまえ」
薄い唇から紡がれた三文字は、少しばかり鋭利だ。
綱吉はうぐっ、とつまりながらもしどろもどろに訂正した。
「き、恭弥さん…」
口に出してしまったらしまったで、思わず赤面してしまう。
(ぅわ、恥ずかしい。)
普段呼ぶ分にはそこまでではないのだが、改めて直されるとなんだか気恥ずかしい感じだ。
「…何回目?」
「ご、ごめんなさい…」
咎めるような恭弥の声に、綱吉は謝罪の言葉を口にする。
この下の名前呼びというのが存外くせ者で、出会ってから半年前のあの日までずっと呼称は「雲雀さん」で通してきたので、なかなか転換するのに苦労しているのだ。
「君さ…」
箸をぱしりと茶碗の上に置き、恭弥は一度嘆息する。
「僕の奥さんな自覚は?」
「あ、ありますっ」
そう、なのだ。今綱吉の姓は“雲雀”。いや、色々不便なので今でも元の沢田で名乗ってはいるものの。
だからこそ、籍を入れたあの日、恭弥は自分のことを下の名前で呼ぶよう強制したわけで。
「恭弥さん、ごめんなさい…」
本格的にしゅんとうなだれた綱吉をしばらく恭弥は観察した後、音も立てずに立ち上がる。
そうして綱吉の後ろに回り込んで抱きしめた。
「!?き、きょ…」
「許さないよ。今日はこのままベットに直行」
「えぇ?!俺まだ半分しか食べて無いのに!」
「僕は食べ終わったからいいの」
「良くないですよ!俺が!!」
「…聞き分けの悪い子は嫌いだよ?それに罰なんだから、君の意見なんてしらない」
突然低くなったトーンに、綱吉はぶるりと体を震わせた。嫌うという単語を言われるとどうしても弱気になってしまうが、それでも逃げ道を探す。
「で、でも俺…あした、フェアの担当で朝はや……」
「じゃあ君の会社に僕直々に休みの連絡入れておいてあげるよ」
「いや、でも…!」
「四の五の言わないでくれる?それ以上言うならこの場で押し倒すけど」
「…………」
後始末の面倒が頭を過ぎる。別に行為自体が嫌なわけでは無いが、恥ずかしさは拭えないわけで。
…明日がせめて休みの日ならよかったのにと思いながらも、綱吉は抵抗を諦めた。
「そ、いい子だね」
「やっぱり抵抗しておくんだったかなぁ」と綱吉が後悔するのは、そう遠くない夜明けだった。
*****
これをベースに今いつかのキリ番やってます(遠い目
成瀬さまへ!(ごめん駄目だった
2007.07.07 Sat 「
七夕
」
携帯
※パラレルっぽいもの
笹の葉さらさらと商店街の一角がお馴染みの曲を流している。近くには「あなたの願いごとを書いてみては…」と妙な余韻の気になるフレーズと共に短冊が置かれている。隣にある竹には自分で吊せということなのか、ご丁寧にも紐付きだ。
こういう季節的な特設ものならば、子供一人居ても良さそうなものだが。まぁ、確かに八時を過ぎてこんなところに児童はこないだろう。それにしたって、今日は人がいない。
にしても、七夕飾りとは風流だな懐かしいなぁと思わず手に取ってから、山本は思わず口元を綻ばしてしまう。親父に言われた配達は一応済んだ後ではあるし、少しなら大丈夫だろうと、一緒に置いてあるペンを取り上げて願い事を悩んでみることにする。
あいつはこういうの好きだったりするのかな、と山本はふと同じ学校に通う先輩の顔を思い浮かべた。不機嫌そうに細められることが多い切れ目に、妙に一本一本が柔らかく細い黒髪。山本は先輩であるはずの彼を、勝手に苗字の「ヒバリ」と呼び捨てにすることにしている。そうすると怒るから(我ながらちょっと悪趣味だ)。
彼とつるむ(否、一方的に絡む)ようになったきっかけは、極些細。端的に言えば、理不尽な暴力を奮う彼を前にして、魅せられてしまったのだ。
相手の血と共に舞いながら金属(とんふぁー、というらしい。よくは知らない)で相手を嬲り、実に楽しそうに、そして最後につまらなそうに溜息をつくその姿に。
艷かしい。まさか、そんな感情を同性に抱く日が来るとは。
元から彼の学校を舞台とした恐怖政治の存在は知っていたのだが、まぁ山本としては関わることはないだろうなと思ったし、そのつもりだった。しかし一年のあの秋、その姿に心打たれて以来、山本は彼に付き纏うという生活を送っている。
彼はいつも不機嫌で、山本の前ではほとんど笑わないし、始終つまらなそうな顔をしている。だから山本はわざと怒らせるようなことを沢山してみていた。苗字呼び捨てに始まり、可愛いとか綺麗だとか下手な口説き文句(いや、でも本音だけど。でもその方が怒られそうだ)を言ってみたり、抱き着いたり。
生来群れるという行為が大嫌いらしい彼は、そうすると大底暴力を奮ってくる。そしてそれは、毎度ながら容赦が無く理不尽なまでの痛みを齎してくる。
それでも、自分が吐き出した血に彼が興奮して口元を歪めるのを認めると、山本は堪らなく背筋に何か冷たく心地良いものが走り、生きていてよかったかもしれないと思うことになるから救いようがない。自分は相当、おかしいという自覚もあるといえばあった。
そういえば、この間殴られた時に切った口の中は、まだ痛い。思い出したようなズキリとした鈍痛に少しだけ顔をしかめる。
なんて書こうかな-とうんうん唸りながらも、在り来りなものは思い付いては消えていく。
となればやはり彼について書くべきじゃないか?
「ヒバリだろ-。ヒバリヒバリヒバリヒバリヒバリ…」
ひたすら名前をぶつぶつ反復しながら、そういやこの間は結構軽くて済んだな怪我。そう思ってから、その時の気まずさを思い出す。
あの時彼は口元を歪め無かった。寧ろ凄く凄く哀しそうな顔をしてた。「ヒバリ?」と山本が呼ぶと、また殴られた。だから山本は訳も分からずに殴られ続けた。それでも前のような威力は一向に訪れなかった。
いや、もっと前からだ。
あの秋の日より、ヒバリが弱くなっていったのは。
山本は一人吐息を殺すようにして笑うことを抑えることが出来なかった。
そうして黄色い短冊を手にとる。
そうだ、もっと弱くなればいい。戸惑ってしまえばいい。
それでも願ったのは、彼の笑顔。
「好きな人が笑ってくれますように」
明らかに下手くそな蛞蝓が這ったあとが如くの文字で綴られたそれは、黄色い短冊に乗せられ、ただ笹と共にさらさら靡いた。
文章おかしいのはいつものことだ。
2007.07.06 Fri 「
無題
」
携帯
信じない。そんな言葉、何かの間違いだろ?お前の冗談なんていつものことだっていうのはお見通しなんだよ。それとも、なんだ。
信じろって言うのか俺に。お前は。そんな出鱈目。
「…なんで止めなかったんだよ…!」
蒼い瞳にちらりと映った俺はまるで臆病者だ。飲み込んだ息は予想外に冷たく、肺を刹那の間凍らせる。久方ぶりに瞬いた瞼は、少しばかり重かった。
…何を恐れているんだ、俺。
「畜生…っなんで、なんで…」
掴まれた胸倉が突然軽くなる。呼吸が楽になったら肺の中も急速に溶けていくのがわかる。
こ れ は 現 実 だ
受け止めてしまってから、目を閉じる。上擦った言葉さえ何も聞こえなくなっていった。
無理に更新するもんじゃない。
2007.07.04 Wed 「
今だけはここに、
」
携帯
※死ネタ注意
迫害された僕らにとって、明日を夢見ることすら許容されることではありませんでした。何が違うわけでも無い僕に、何故人々は石を投げては罵り踏み付け、混ざり者と嘲笑するのでしょうか。お母様はケダモノを産んだと非難されて亡くなってしまいました。僕のせいで死んだのだと、赤い子供が僕を指差して笑いました。頭が痛くて痛くて僕はぎんぎんとする目を必死に閉じながら逃げ出してしまいました。
ここにいてはいけない。
けれど僕はそう思う以上に明日を見ることを恐れていたのです。歩くことに疲れていたのです。旅を続ける内に独学で言葉を覚え、そのうちに僕は本を読んでは気を紛らわせるようになりました。人間を嫌悪しては武器で己の価値をただがむしゃらに保つことしか、いつの間にか出来なくなっていたのです。
今思えば、無意識に武力ばかりでなく知識を求めたのは、それと相対する光を見付けたかったからなのかもしれません。
誰か信じさせてくれ!
人はそんなに醜いものじゃないんだと!
僕が見てきた人間ばかりじゃないのだと!!
でもそんなのは結局は幻想だと諦めていました。知っていたのです。
僕はどちらにもなれないまがい物で、おでこの傷痕は消えない烙印。つまるところ、人間も獣人も同じように憎んでいるのだと。ただ利用するのには人が楽だった、それだけ。
ねぇ、アイク。
貴方がどれだけ僕を救ってくれたかなんて、知らなかったでしょう?
あの日貴方に出会わなければ、僕は世界を捨てていたのです。本当に。
この命を使い切っても、貴方のためならば何の後悔もありません。だから、そんな悲しそうな顔をしないでください。貴方らしくもない。
「敬愛していました、アイク」
「……セネリオ、もう喋るな」
「無駄ですよ、もう」
「そんなこと言うな」
「………」
僕のことなんて放って戦場に戻ってください、と言うことが出来ない僕は、なんて卑怯者なんでしょうか。こうして無理にでも言葉を紡げば、この時だけは貴方を独り占め出来るからなんて、最低ですね。
でも我が儘をこのくらい聞いてあげてください。お願いします。
「…今日の、」
「………っ、?なんだ?」
口端を無理矢理引き上げて、腹の辺りがぎりぎりと引き攣るのに耐えながら、僕は言いました。
「今日の功労者は、僕ですね」
ああアイク。愛しています。貴方という光があるから、闇を纏ってでも闘いきることが出来ました。何をどうすることも出来ないままでしたが、それでも誰よりも愛しい。
意識があやふやになるのを感じながらも、べとりとついた頬の血が少し、洗われたのを感じました。
蒼炎クリアしてない上暁やってないのにセネリオ。捏造凄いです。死ネタって、FEだとリアル過ぎて怖いなぁ。
セネリオは好きです。アイク以外には興味無しみたいな忠誠心をどっかで見ました!みたいな感じが←
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