「佐為、俺、これでもお前に会えて良かったって思ってるんだぜ?」
ヒカルがなんだか真剣な顔をしてそう言うから、なんだかちょっとだけ面食ってしまう。泣きそうになりながらもそうですかと静かに笑った。
「ぁ、お前信じてないだろ!」
『16の十七、小目』
「ぅげ……っ、」
さぁ、どう来る。扇子を口に軽くあて、クスクス笑う。
言いたいことなんて、お見通しなのだ、文字通り。ヒカルの意識を共有して存在している身なのだから。それだというのに、たまにこの、(恐らく)まだ小さな原石はそのことを失念する。
(それでも俺は、お前がいなければよかったと思うんだ)
(そうしたら、アキラの前に立つのは俺だったのに)
取りあえず基本に帰ってヒカル+佐為。
ヒカ碁熱が本当に凄い。
PR