やってられるかと吐き出した言葉は意外にも大きく響き、たった今決めた筈の決意をじわじわと揺さぶる。
ディーノがそれに対して残念そうに顔を歪めるから尚更いけない。まるで俺がいけないみたいじゃないか。思い当たってから溜め息が漏れる。
そうだ、こいつの狙いはきっとそこなのだ。さも自分は悪くないような顔をして同情も誘う。甘ったるい砂糖菓子のような幼稚な表情に、同年代ではなく少し下の子供を相手にしているような錯覚を覚えるのだ。
こいつ本当に強くなれるのかぁ?
(…見込みがあるか、否か)
らしくもなく、無ければいいのにと思った。アホらしい。
「…しゃあねぇなぁ」
まだ折れておいてやろう。しばらくの、ほんの一時の幸福の間に。
学生スクディノ。
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